どこで被災するかを想定してみる・11月26日 北伊豆地震

事前
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地震はいつどこで起こるか分からないため、事前にどのような状況で被災する可能性があるかを考えることが重要です。1930年11月26日に発生した北伊豆地震(マグニチュード7.3)は、静岡県伊豆地方を震源とし、周辺の断層に影響を与えました。この地震の影響で、建設中の丹那トンネルではトンネル断面の食い違いが発生しました。この記事では、地震発生時の行動や想定シナリオを考えることで、いざという時に備える方法について考察します。

トンネル断面が食い違う

1930年(昭和5年)11月26日 北伊豆地震

静岡県伊豆地方を震源とするマグニチュード7.3の北伊豆地震が発生しました。
地震発生後には長さ35kmにおよぶ丹那断層とこれに直交する姫之湯断層などが形成されたほか、建設中の東海道本線・丹那トンネル(熱海~函南駅間)がこの地震による断層運動によってトンネル断面が食い違ってしまう事態も発生しました。

出典 静岡県ホームページ

トンネル内で大地震に遭遇したとき

トンネル内での走行中に緊急地震速報に気付いたり大きな揺れを感じたら、出口が見通せる短いトンネルの場合は低速で脱出しましょう。
長いトンネルの場合は、クルマを左側に寄せて停車し、キーを付けたままの状態(スマートキーの場合は車内に置いたまま)で降り、近くの非常口から脱出します。
出典 TOYO TIRES|トンネル内で大地震に遭遇したとき


事前にどこで地震に遭うかは分かりません。自宅なのかトンネルの中か地下街なのか、その時の状況を想定しておくことはいざという時の心構えを持つ上で有効です。

想定シナリオ

地震はいつどこで起きるかわかりません。
季節、時間、場所、天気、家族構成、地震の大きさを決め、起こりうるシナリオを想定してみましょう。シナリオを細かく書くことで、災害時、あなたがとるべき行動がみえてくるはずです。
出典 内閣府防災情報のページ|防災シミュレータ

防災シミュレータ

どこで地震に遭うか

地下鉄で

防災シミュレータ 地下鉄で

電車の中で

防災シミュレータ 電車の中で

職場で

防災シミュレータ 職場で

その後のシナリオ

その場所で地震に遭ってその後どうなるかも想定しておくことは、いざその時に慌てずに行動する上で有効です。

地下鉄で

地震の際の正しい心構えを身につけておく

地震が発生したとき、被害を最小限におさえるには、一人ひとりがあわてずに適切な行動をすることが極めて重要です。
そのためには、みなさんが地震について関心を持ち、 いざというときに落ちついて行動できるよう、日頃から地震の際の正しい心構えを身につけておくことが大切です。
出典 消防庁|防災マニュアル

出典 消防庁|防災マニュアル

まとめにかえて

いつどこで地震に遭うかを季節、時間、場所等を想定し、起こりうるシナリオをイメージしておくことは、いざという時に落ち着いて対応できるための備えとなります。

上司の「落ち着け!」で冷静に

平成19年新潟県中越沖地震(平成19年7月)

ヘルメットを取りにいく余裕もなく
~上司の「落ち着け!」で冷静に~

(柏崎市 40代 男性 会社員)

あの日、私は休日出勤で、3階のフロアーで製品をお客さんに届けるための作業をしていました。作業者の方は全員で30名ぐらい。あとは新しい製造ラインをつくるということで、10名ぐらいいたかと思います。

まさに午前10時13分ごろ、初めは、「あれっ?地震かな」程度でしたが、その後すごい揺れで立っていられなくなり、ラインにしがみついていました。みんなキャー、キャー悲鳴をあげていて、実際はそんなに長くはなかったと思うんですけれども、すごく長い感じがしました。

職場には、3年前の中越地震の教訓から、ヘルメットとかをすぐ近くに置いていたのですが、それをとりに行く余裕もないぐらいにみんな動揺していましたね。近くにいた管理職の人たちが「落ち着け!」と言ってからは、自分もけっこう冷静に動けたんじゃないかなと思います。

出典 内閣府防災情報のページ|一日前プロジェクト