1994年10月4日、北海道東方沖で発生したM8.1の大地震により、釧路市や厚岸町で震度6を観測し、広範囲で津波が発生しました。この災害は、自然の脅威を再認識させるものであり、津波に対する備えの重要性を改めて考えさせられます。特に、想定外の状況でも「素早い避難」を心がけることが命を守る鍵となります。この記事では、過去の津波災害を振り返り、津波から身を守るために必要な知識と具体的な対策について考察します。
広範囲で津波
1994年(平成6年)10月4日 北海道東方沖地震
北海道東方沖でM8.1の地震が発生し、釧路市と厚岸町で震度6が観測されました。
広範囲で津波が発生
札幌管区気象台は22時28分に津波警報を発表し、根室市花咲港の173cm、釧路の97cmをはじめ、小笠原諸島の父島でも81cmの津波を観測するなど、北海道の太平洋沿岸及びオホーツク海沿岸のみならず、広範囲で津波が観測されました。
津波から身を守る
災害を知り備えを事前に心得ておくことは、減災に取り組むうえで有効です。
地震や津波などの自然災害は時として想像を超える力で襲ってきます。しかし、日頃から防災対策をしておくことで、被害を少なくすることはできます。
津波に対する心得
- 強い揺れを感じたとき又は弱い揺れでも長い時間ゆっくりした地震を感じたときは、直ちに海岸から離れ、安全な場所に避難しましょう。
- 地震を感じなくても、津波警報が発表されたときは、直ちに海岸から離れ、安全な場所に避難しましょう。
- 津波注意報でも、海岸、河川は危険なので水泳や釣りは行わないでください。
- 正しい情報をラジオ、テレビ、防災無線などで入手しましょう。
- 津波は繰り返し襲ってくるので、警報、注意報が解除されるまで海岸・河川に近づかないようにしましょう。
出典 福岡管区気象台
津波に備える
東日本大震災を踏まえ、津波から命を守るために備えておきたい津波の知識や避難のポイントを、実際の映像やCG、 インタビュー等により解説した動画です。
出典 気象庁|津波防災啓発動画「津波に備える」
地震と津波 その時どうする?【地域ごとにイラストで】
突然の大地震による激しい揺れや大津波。身の守り方は地域の事情や地形、地盤によって異なることがあります。各地でNHKが取材した地域ならではの身の守り方、避難の特徴などをまとめています(随時追加)。
出典 NHK 災害列島|命を守る情報サイト
- 高知市 これだけは(中心部、桂浜の津波・繁華街の揺れ)
- 大阪市 これだけは(梅田の津波・繁華街の揺れ)
- 大阪・港区これだけは(津波)
- 名古屋市 これだけは(中心部の津波・揺れ)
- 徳島市 これだけは(中心部の津波・揺れ)
- 和歌山市 これだけは(中心部の津波)
- 秋田 これだけは(秋田市内 桂浜下浜 能代市の津波・揺れ)
- 千葉 これだけは(幕張新都心・成田空港)
- 広島市 これだけは(津波・揺れ)
まとめにかえて
津波から命を守るために一番にとるべき行動は「素早い避難」です。
東日本大震災の大津波が東北地方の沿岸部に甚大な被害を及ぼした中、岩手県釜石市内の児童・生徒の多くが無事であった事例が「釜石の出来事」として反響を呼んでいます。これは群馬大学大学院の片田敏孝教授が提唱する「津波避難の三原則」、第一「想定にとらわれるな」、第二「最善をつくせ」、第三「率先避難者たれ」を忠実に実行した結果であったと言えます。
出典 内閣府防災情報のページ|津波から命を守る
津波から命を守る! 津波の避難3原則
津波から命を守る!(政府インターネットテレビ)では、津波の避難3原則を中心に、津波から命を守る心得を紹介しています。
1 想定にとらわれるな!
2 その状況下において最善を尽くせ!
3 率先避難者たれ!
出典 政府インタネットテレビ
津波避難ポーズ
シンプルなメッセージとともに、国民の皆様により親しみやすく、津波防災の意味をしっかりと覚えていただくために「津波避難ポーズ」も考案しました。
このポーズは、「大きな地震がおこったら、津波が来るおそれがあるので、速やかにできるだけ高いところへ避難しましょう」という、津波防災のキーメッセージを、体感して身に着けていただくために考案したものです。前足を大きく踏み出し、両手を大きく振る「全力で避難」している動作と、上を見上げて上体を反り返らせる「高いところを目指して」いる動作とを融合させることにより、「高いところを目指して全力で避難している」様子を表現しています。
出典 内閣府防災情報のページ
コメント