長さ約27km、幅約1.6kmの範囲に及ぶ被害が発生
2013年5月20日 米・ムーア竜巻
アメリカ中南部オクラホマ州の州都オクラホマシティ近郊のムーアを竜巻が襲いました。
竜巻の規模は改良藤田スケールでは最も強いEF5とされ、風速は90m/sに達し、被害は長さ約27km、幅約1.6kmの範囲に及び、死者24人、負傷者370人以上、損壊家屋は12,000棟にのぼる大きな被害となりました。
竜巻注意情報について
竜巻は、短時間で狭い範囲に集中して、甚大な被害をもたらすため注意が必要です。
気象庁では、竜巻などの激しい突風に対して注意を呼びかける気象情報として「竜巻注意情報」を発表しているほか、今にも発生する可能性のある地域の詳細な分布を「竜巻発生確度ナウキャスト」で提供しています。これらの情報を活用して、竜巻から身を守りましょう。
出典 政府広報オンライン
竜巻が発生しやすいのはどんなとき?
竜巻は、発達した積乱雲に伴う強い上昇気流によって発生する激しい渦巻きです。台風や寒冷前線、低気圧など積乱雲が発生しやすい気象条件に伴って発生しやすくなっています。
日本では、竜巻は台風や寒冷前線、低気圧などに伴って、季節を問わず全国で発生していますが、特に、積乱雲が発達しやすい台風シーズンの9月、10月に、竜巻の発生確認数が多くなっています。
出典 首相官邸ホームページ
「竜巻注意情報」とは
気象庁では、竜巻やダウンバーストなどによる激しい突風が予測されるときや、目撃情報が得られて竜巻等が発生するおそれが高まったと判断した場合に、国民の皆さんに注意を呼びかけるため、「竜巻注意情報」を発表しています。
出典 政府広報オンライン
竜巻発生確度ナウキャスト
竜巻発生確度ナウキャストは、竜巻の発生確度を10km格子単位で解析し、その1時間後(10~60分先)までの予測を行うもので、10分ごとに更新して提供します。
竜巻発生確度ナウキャストは、分布図形式の情報として防災機関等に提供するほか、気象庁ホームページでも提供します。また、民間事業者による携帯コンテンツサービスも準備されており、屋外活動での利用も可能になります。
出典 気象庁ホームページ|竜巻発生確度ナウキャスト
まとめにかえて
「竜巻注意情報」は天気予報と同じ地域単位で発表されますが、実際に竜巻に対する注意が必要なのは、その中でも発達した積乱雲の近くにいる人だけです。
「竜巻注意情報」が発表されたからといってすぐに避難が必要なわけではありません。
「竜巻注意情報」が発表されたらまず空を見て、周りの天気が次のように変わってきている場合には積乱雲が近づいているので、ただちに頑丈な建物に移動するなどの安全確保が必要です。
参照 政府広報オンライン
竜巻から身を守るには
竜巻から身を守る方法としては、物陰に隠れ、飛来物と風を避けられる場所に身を隠すことが挙げられます。また、竜巻が発生する前に積乱雲が近づくサインを見逃さないことが大切です。
- 屋外では
頑丈な構造の物陰に入って、身を小さくする
物置や車庫.プレハブ(仮設建築物)の中は危険
シャッターを閉める。
電柱や太い樹木であっても倒壊することがあり、危険。 - 屋内では
家の1階の窓のない部屋に移動する。
窓やカーテンを閉める。窓から離れる。
大きなガラス窓の下や周囲は大変危険。
丈夫な机やテーブルの下に入るなど、身を小さくして頭を守る。