梅雨前線による大雨で土石流が発生
2021年7月3日 熱海市伊豆山土石流災害
梅雨前線による大雨に伴い、静岡県熱海市伊豆山の逢初川で土石流が発生しました。逢初川の上流部で発生した崩壊が土石流化し、下流で甚大な被害となりました。
「怖いな」と思ったら、早く避難
土砂災害は一瞬のうちに多くの人命や財産を奪う恐ろしい災害です。しかも、その発生を事前に予測することは非常に難しいです。令和3年7月静岡県熱海市土石流災害の教訓として、土砂災害警戒区域などに指定された場所は土砂災害の発生の可能性があること、大雨時は土砂災害の危険度が高まることを知っておくことです。そのうえで、早期に避難することが重要です。
出典 総務省消防庁|防災・危機管理eカレッジ |令和3年7月静岡県熱海市土石流災害
平成16年台風第23号(平成16年10月)
危機一髪、家を出た後に土砂くずれ
(宮津市 30代 女性)
その当時、上の子が幼稚園で、下の子が保育所に通っていました。私は仕事中だし、家族みんなが川を挟んでばらばらのところにいたわけです。
上の子は幼稚園が終わって実家のほうに預かってもらっていましたが、実家に迎えに行こうにも川を渡らなければならないのです。
で、実家のほうに、「雨がすごいし、川の水があふれてきているみたいだから、私の家のほうに行っといて」とお願いしたんです。それから保育所のほうは主人に引き取りを頼みました。
結局、母が家を出た何分後かに土砂崩れがあって、家は全壊しました。実家は一番山側にあって、その年は結構雨が多く、何回か近くのがけが崩れていたので、何となく「怖いな」と思っていました。早く移動してもらって、ほんとに良かったなと思っています。
出典 内閣府防災情報のページ
土砂災害発生の危険度を知るには
土砂キキクル(大雨警報(土砂災害)の危険度分布)
土砂キキクル(大雨警報(土砂災害)は、大雨による土砂災害発生の危険度の高まりを、地図上で5段階に色分けして示す情報です。
常時10分毎に更新しており、土砂災害警戒情報や大雨警報(土砂災害)等が発表されたときに、どこで危険度が高まっているかを把握することができます。避難にかかる時間を考慮して、危険度の判定には2時間先までの雨量及び土砂雨量指数の予定値を用いています。
土砂災害発生の危険度が高まっている領域にお住まいの方は、土砂災害警戒区域等の外の少しでも安全な場所への早めの避難を心がけてください。
出典 気象庁 土砂キキクルとは
使おう!キキクル
キキクルは、大雨による災害から、あなたやご家族の命を守るための情報です。子どもたちにも分かりやすく、キキクルの使い方を紹介します。
出典 気象庁佐賀地方気象台
まとめにかえて
土砂災害は、予測の難しい災害ですが、土砂災害から身をまもるために国民の皆様に知っていただきたい3つのことについてお知らせします。
①お住まいの場所が、土砂災害警戒区域か確認する。
②土砂災害警戒情報や雨量の情報に注意する。
③大雨時や土砂災害警戒情報が発表された際には早めに避難する。夜間に大雨が予想される際は暗くなる前に避難する。
出典 国土交通省水管理・国土保全局砂防部
令和3年7月静岡県熱海市土石流災害に学ぶ防災対策
土砂災害はいつ起こるか分かりません。災害が発生しても落ち着いて行動が取れるように、一人一人が日頃から備えておくことが大切です。
「自らの命は自らが守る」という意識を持ち、自らの判断で避難行動を取ることができるよう、家族との連絡方法、連絡先、非常用品、避難場所・経路などを事前に確認しておきましょう。
出典 総務省消防庁|防災・危機管理eカレッジ |令和3年7月静岡県熱海市土石流災害