大地震の前震とみられる地震
2011年(平成23年)3月9日 三陸沖の地震
三陸沖を震源とするマグニチュード7.3の地震が発生し、宮城県栗原市、登米市、美里町で震度5弱を観測し、北海道から近畿地方の広い範囲で揺れを感じました。東北地方の太平洋沿岸に津波注意報が発表され、岩手県大船渡で60cmの津波が観測されました。
大地震の前震とみられる地震
翌10日にはマグニチュード6.8の地震が発生するなど余震活動も活発でした。さらに、翌11日にはマグニチュード9.0の東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)が発生、この日の地震は東北地方太平洋沖地震の前震とみられています。
本震の後で分かる前震
前震とは
前震とは、一定の期間・領域内で発生する一連の地震活動において、本震に先立って発生する地震のことです。
前震は本震の一カ月以上前から発生する場合もありますが、多くは直前~数日前に発生します。しかし、定義は明確でなく、現在の科学技術では活動の最中に前震か本震かを判断することは難しいです。
参照 地震本部|前震
2日前には逃げたのに
東日本大震災(平成23年3月)
2日前には逃げたのに・・・
(宮古市 50代 男性 建設会社社長)
震災の2日前の3月9日に三陸沖で地震が発生し、津波注意報が出されました。宮古の沿岸に住む80歳を超える私の叔母は、その注意報を聞いて逃げています。
逃げたけれども、そのとき津波は50センチしか来なかったのです。
私が一番ショックなのは、9日に逃げているのに、11日には逃げなかったという事実。「この間とは違うから」と言っても、頑として言うことを聞かず、説得していたお嫁さんともども亡くなってしまったのです。
震災のあの日、地元のラジオ局は、地震発生後に気象庁が発表した「14時46分津波の第一波観測、大船渡で20センチ」を放送しています。
その低い観測値を聞いたから逃げなかったという話もありますが、私はそういうことではないと思います。海の近くで大きな揺れを感じたら、何度でも逃げてほしかったなと思っています。
出典 内閣府防災情報のページ|一日前プロジェクト
まとめにかえて
東日本大震災では、前震と思われる三陸沖の地震が3月9日にありその余震が3月10日に起こっています。予兆は後から思ってわかるもので、その時はわからないようです。
今も地震はありますが、どの地震が大地震の前震かは事前には分かりません。
防災は災害に備えて人が事前にできることです。災害がいつ起こるか分からない以上、防災は毎日しておく心構えが必要なようです。