震度6強の地震から命を守る家具固定を考えてみる・10月6日 鳥取県西部地震

地震
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2000年10月6日、鳥取県西部でマグニチュード7.3、最大震度6強の地震が発生しました。この鳥取県西部地震は、幸いにも死者や火災がなく、被害が抑えられました。その要因には、震源が住宅密集地から離れた山間部にあったことや、発生時刻が昼食後の時間帯だったことが挙げられます。この記事では、地震発生時の現場の様子や家具転倒防止の重要性についても触れ、室内の安全対策を再確認する必要性を訴えています。

マグニチュード7.3、震度6強の地震

2000年(平成12年)10月6日 鳥取県西部地震

鳥取県西部を震源とするマグニチュード7.3の鳥取県西部地震が発生し、鳥取県日野町と境港市で震度6強を観測しました。

出典 鳥取県|鳥ネット

被害は震度6の地域に集中しています。マグニチュード7.3の地震にしては、死者もなく、火災も発生しなかったなど、被害が少なくなっています。これは発生時刻が午後1時30分とおおむね昼食後であったことや、震源及び激震域が山間部で住宅が密集していなかったこと、地盤が比較的良かったためと考えられます。
出典 鳥取県|鳥取県西部地震の特徴

室内の安全をチェック

重たいキャビネットが今にも落ちてきそうになった

平成12年(2000年)鳥取県西部地震(平成12年10月)

重いキャビネットが落下寸前
~立ち尽くすだけで何もできず~

(米子市 20代 男性 自動車学校職員)

その日の朝は普通通りマイカーで出勤。当時僕は入社したてで、受付業務をしていました。午後1時半から教習が始まるので、生徒さんに「使用するのは何号車ですよ」っていうことをお伝えしようと立ち上がったその時に、大きな地震が起きました。

当時、僕の後ろに書類の入ったキャビネットが2段に重ねてあったのですが、揺れによって上のキャビネットが30センチぐらい前にせり出してきました。キャビネットはひとつが1メートルぐらいで、重ねると僕の背丈より高くなります。その重たいキャビネットがグラグラと今にも落ちてきそうになったので、「わっ」と思って、立ち尽くすみたいになりました。そばにいた女性従業員は机の下に入ったりしていたのに、それすらできませんでした。ただ唖然とするばかりで。

「こりゃ何とかせんといけん」、「こんなん重ねとったら、また同じように来たら死ぬぞ」ということで、地震後すぐにキャビネットを安全な場所に移動し、倒れないような対策をしました。

出典 内閣府防災情報のページ|一日前プロジェクト

室内チェック

大地震が起きた場合は、立つことも出来ないほど激しく揺れます。また、阪神・淡路大震災では、まだ多くの人が眠っていた早朝に発生しています。倒れてくる家具から身を守ろうとしても、一瞬のことで動けず、下敷きになってしまうことも十分あります。家の中には、至る所に危険が潜んでいるのです。
出典 総務省消防庁|防災・危機管理eカレッジ|家庭内の安全性チェック

総務省消防庁|防災・危機管理eカレッジ|家庭内の安全性チェック

命を守る家具転倒防止

今後30年以内におよそ70%の確率で発生すると言われる首都直下地震。
家具の転倒などで、200人以上の死者が出ると見られています。
突っ張り棒の正しい取り付け位置や、キッチンでの注意ポイントなど、命を守るために欠かせない、家具転倒防止の対策法を9つご紹介します。
 <対策例>

  1. つっぱり棒は取り付ける位置が重要=手前ではなく奥に
  2. 天井の強度の高いところへ取り付ける=強度を補うために板を当てるのも有効
  3. 家具の下にストッパーを併用するとさらに倒れにくくなる
  4. L字金具で壁と直接固定も
  5. テレビは転倒防止ベルトを使って壁やテレビ台に固定
  6. キッチンの重たい調理家電は粘着マットで転落防止
  7. 冷蔵庫は転倒防止ベルトで壁に固定
  8. 食器はすべり止めシートを敷いて収納
  9. ヘアゴムを扉のストッパーに

2023年1月22日(日)放送より

出典 NHK防災

出典 NHK防災

まとめにかえて

この震度6強の地震では発生が昼食後で住宅が密集していなかった等から、死者もなく火災も発生しませんでしたが、室内では家具の転倒による危険はあります。家具固定は地震の被害を少なくする個人が取り組める減災対策になります。

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