都市火災から身を守ることを考えてみる・1月11日 三沢大火

火災
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都市部の火災は、強風や密集した建物の影響で被害が拡大しやすい特徴があります。1966年の三沢大火では、強風による延焼が市内中心部に甚大な被害をもたらしました。このような歴史から学び、私たちは火災を防ぐ備えやいざという時の行動を考える必要があります。本記事では、三沢大火の教訓を振り返りながら、都市部での火災対策や地震火災への備えについて考察します。

強風にあおられて延焼が拡大

1966年(昭和41年)1月11日 三沢大火

出典 三沢市|三沢大火の記録

青森県三沢市で三沢大火が発生した。火元は市内中心部の繁華街の一角で、最大瞬間風速26m/sの西寄りの強風にあおられて延焼が拡大し、発生から約5時間40分後の同日19時55分頃に鎮火した。

この火災で、市内中心部の住宅や商店など450棟が焼損し、13人が負傷した。消火活動に当たっては、地元や近隣の消防に加えて、米軍三沢基地や航空自衛隊三沢基地の消防隊も参加した。

RAB青森放送|1966 三沢大火 0248

北国のもっとも厳しい寒さの中で、「災害は忘れた頃にやって来る」という、言葉が生きているという事をあの当時体験した罹災者の心境はいかなる文章家、いかなる弁説家も適確に表現する事は出来ないでしょう。
出典 三沢市|三沢大火の記録

無火災都市宣言

大火から1周年目を迎え、三沢市では全国に先がけて「無火災都市宣言」を採択した。

宣 言

 昭和41年1月11日は、我々三沢市民の永久に忘れることのできない日であった。

折からの風速23メートルの強風にあおられた火勢は我々のなすすべをかえりみず、逃げまどう者を追うごとく強まり、一瞬にして本市の中心街を焼野原と化し、焼失家屋399棟、被災世帯828世帯、被災人員2,152人のぼる未曾有の大火災害となったのである。

あの言いようのない恐怖、戦慄、悲しみは筆舌に尽くしがたく、あたかも悪夢の如くいまだありありと思い起こされるのである。

 あれから1年、全国各地からの暖かい御援助と各関係機関の身にあまる御協力のもとに、あらゆる艱難辛苦を経て今日これまで復興し、再起の緒についたとは言え、その傷こんいまだいえず、その恐ろしさをまざまざと認識させられたことから、今あらためて無火災都市の建設を痛感するものである。

 本日、三沢市大火1周年を迎えるにあたり、我々は謙虚に大火のよってきたる原因を反省し、全国民の暖かい御支援に感謝しつつ、尊い人命と心血を注いで築きあげた貴重な財産を火災から護り、住みよい街をつくるため市民一丸となって無火災都市建設に邁進するものである。

 右三沢市無火災都市建設市民大会の名において宣言する。

 昭和42年1月11日
     三沢市無火災都市建設市民大会

出典 三沢市|三沢大火の記録

無火災推進日の歴史

昭和30年、京都市内の火災件数が756件と過去最多となったことから、京都市消防局は、昭和31年に全国初の「無火災都市宣言」を実施するとともに、各地域で行われていた防火デー等を統合し、毎月5日、20日を無火災推進日と定めました。
出典 京都市消防局

都市部の火災から身を守る

都市部の火災として首都直下地震により火災が発生した時、どのようにするかを事前に心得ておくことは身を守る行動をとる上で大事です。

首都直下地震 火災からどう身を守る?

都市部が大きな地震に見舞われた場合、必ず起こると考えられる火災。100年前の関東大震災では、死者・行方不明者の9割が火災の犠牲者でした。1995年の阪神淡路大震災でも火災が同時多発的に発生し、およそ7000棟の建物が全焼しました。首都直下地震が発生したとき、地震火災からどう身を守るのか。私たちが知っておくべき備えをお伝えします。
出典 NHK防災

出典 NHK防災

地震火災への事前の備え

地震発生時は、火災が同時多発で発生し、消火活動が十分に行えない可能性があります。しっかりした事前の対策があなたの家と、地域のみんなを守ります。
出典 東京都

まとめにかえて

都市部等の建物が密集している場所では、火災が発生した場合延焼が拡大することが想定されます。いざという時のために、火災発生時の避難経路や避難行動を心得ておこくとともにまず火災を起こさないようにすることと初期消火ができるように備えておくことも大事です。

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