1741年8月29日、北海道南西部の渡島大島で大規模な噴火が発生し、山体崩壊と大津波が引き起こされました。これにより、対岸の渡島半島西岸から青森県津軽半島に至る広範囲にわたって甚大な被害がもたらされました。噴火による津波の特徴や、それに対する避難の重要性について知ることにより、過去の災害事例を学び、未来の減災に向けた備えを取り組みましょう。
山体崩壊と津波
1741年8月29日(寛保元年7月19日) 渡島大島大噴火・津波
北海道南西部の渡島半島の西約50kmにある渡島大島(無人島)が噴火しました。この噴火によって大規模な山体崩壊が発生し、岩屑なだれが大津波となって対岸の渡島半島西岸から青森県津軽半島を襲いました。
海底地すべりによる津波
津波は海底で発生した地震に伴い発生することが多いですが、火山現象等に伴い津波が発生することがあります。
このような津波の場合でも、津波警報等が発表された場合の取るべき行動は、地震による津波の場合と変わりません。ただし、津波の原因となる火山現象等を覚知できないこともあります。現象を覚知できたとしても、津波が沿岸に到達する前に予想して津波警報等を発表することは極めて困難で、通常は津波が観測されてからその状況により津波警報等を発表することになります。さらにその内容は随時切替えることがありますので、十分な留意が必要です。
津波から身を守ることを学ぶ
過去の災害を知り備えを事前に学習することは、減災に取り組むうえで有効です。
津波の避難3原則
東日本大震災による津波から多くの人命を救った釜石の小中学生が実践した「津波の避難3原則」を中心に、津波から命を守る心得を紹介します。
津波の避難3原則
1 想定にとらわれるな!
2 その状況下において最善を尽くせ!
3 率先避難者たれ!
出典 政府インターネットテレビ
防災の知恵「津波警報・津波注意報が出た時は」
いざという時に役に立つ、防災の知恵。今回は、「津波警報」、「津波注意報」が出た時の行動について。
■「津波注意報」が出たら、海の中や海岸からすぐに離れてください。
津波は繰り返し押し寄せます。注意報が解除されるまで海に近づかないようにしてください。
■「津波警報」、「大津波警報」が出たら、一刻も早く高台などへ避難!
立ち止まったり、引き返したりせず、周りの人にも呼びかけながら避難してください。
沿岸部で震源が近い場合は、警報の発表より先に津波が押し寄せることがあります。「強い揺れを感じたら、すぐに避難」が鉄則です。
出典 NHK防災
まとめにかえて
津波は対岸の火山噴火によっても起こります。津波から身を守るために、津波警報や津波注意報が出た場合はいち早く避難することが必要です。
地震や津波などの自然災害は、時として、想像を超える力で襲ってきます。しかし日頃から防災の心得を持っておくことで被害を少なくすることができます。
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