地震

地域の状況から被害を想定してみる・3月24日 芸予地震

2001年(平成13年)3月24日に発生した予芸地震は、広島県呉市を中心に大きな被害をもたらしました。 震源地安芸灘でマグニチュード6.7の強い揺れが発生し、家屋の損壊や土砂崩れなどが相次ぎました。この災害では面地に作られた宅地の擁壁(ようへき)が崩れる被害が目立ちました。本記事では地域の地形等による擁壁被害対策の取り組みについて考察します。
事故

防災と景観について考えてみる・5月11日 紫雲丸事故

1955年5月11日、濃霧の瀬戸内海で起きた紫雲丸事故は、多くの修学旅行生が犠牲となった痛ましい海難事故でした。この悲劇はやがて瀬戸大橋建設へとつながり、地域の防災と交通インフラの在り方に大きな影響を与えました。本記事では、紫雲丸事故をきっかけに整備された防災インフラや、観光地と防災がどう共存しているのかについて考えます。
火災

都市防災について考えてみる・3月2~3日 明暦の大火

江戸時代最大級の火災とされる「明暦の大火」は、1657年3月2日から3日にかけて発生し、江戸の街の大半を焼き尽くしました。この大火をきっかけに、江戸幕府は防火対策を強化し、広小路の設置や火消組織の充実など、都市防災の仕組みを整えていきました。現代においても、首都直下地震や気候変動による自然災害のリスクが高まる中、過去の災害の教訓を生かし、災害に強い街づくりが求められています。
地震

「失われた250年」、首都での地震や津波を想定してみる・11月1日 リスボン大地震

1755年に発生したリスボン大地震は、ポルトガル全土に甚大な被害をもたらしました。この地震の震源は大西洋の海底で、マグニチュード8.5〜9.0の規模と推定されており、津波や火災がリスボン市内を襲いました。特に、30メートルにも及ぶ津波や6日間続いた火災により、リスボン市の85%の建物が崩壊し、9万人の死者を出す大惨事となりました。この歴史的災害は、東日本大震災と同様に、都市部に起こる巨大地震の恐怖を再認識させ、防災の重要性を考える契機となります。
地震

ブロック塀倒壊による被害から身を守ることを考えてみる・6月18日 大阪府北部の地震

2018年6月18日に発生した大阪府北部地震では、多くの建物被害や人的被害が出ました。中でも注目されたのが、ブロック塀の倒壊によって命を落とした痛ましい事故です。地震時にブロック塀がなぜ倒壊したのか、どのような対策が求められているのかを振り返り、私たちが身を守るためにできることを考えてみましょう。
火山

防災は事前の心構えを持つことから・6月3日 雲仙普賢岳で大規模火砕流

1991年6月3日、長崎県・雲仙普賢岳で発生した大規模な火砕流は、多くの尊い命を奪い、火山災害の恐ろしさを私たちに突きつけました。この出来事は、「ただちに避難する」という行動の背後に、どれほどの心構えと知識が必要なのかを改めて教えてくれます。火山と共に生きる私たちにとって、防災の第一歩は、「自分も被災するかもしれない」と日頃から想像することにあるのです。
地震

太平洋の向こうの地震と日本の津波・2月28日 チリ地震津波

2010年2月28日、南米チリで発生したマグニチュード8.8の巨大地震に伴い、津波が発生しました。この津波は太平洋を横断し、日本列島にも到達。気象庁は大津波警報や津波警報を発表し、各地で最大1メートルを超える津波が観測されました。1960年のチリ地震津波と比較すると被害は少なかったものの、遠く離れた地震が日本にも影響を及ぼすことを改めて示す出来事となりました。津波から身を守るためには、情報を迅速に把握し、適切な避難行動を取ることが重要です。
つむじ風

三匹の子ブタの自助と互助・6月1日 治承の辻風

昔話「三匹の子ブタ」は、防災の視点から見ると意外な示唆に富んでいます。強い家を建てる“自助”だけでなく、いざという時に支え合う“互助”の大切さも伝えているのです。この記事では、1180年の京都を襲った「治承の辻風」という歴史的なつむじ風の記録とともに、災害への備えについて、昔話を交えながら考察します。
つむじ風

竜巻から身を守ることを考えてみる・5月20日 米国・ムーア竜巻

2013年にアメリカ・オクラホマ州ムーアで発生した大規模竜巻は、多くの命と家を奪いました。本記事ではその被害を振り返りつつ、日本でも役立つ「竜巻注意情報」や、いざというときの避難行動について紹介します。
土砂災害

集中豪雨、バックビルディング現象・線状降水帯を知っておく・8月20日 広島市で大規模土砂災害

2014年8月20日、広島市安佐北区と安佐南区で発生した大規模な土砂災害は、集中豪雨による甚大な被害をもたらしました。わずか3時間で217.5mmもの雨が降り続け、山間部で同時多発的に発生した土石流が住宅地を襲い、多くの命が失われました。この豪雨の背景には「バックビルディング現象」があり、同じ場所で次々と積乱雲が発生し続けることで、狭い範囲に集中して大雨が降り続けたことが災害を引き起こしました。
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