1498年9月20日(明応7年8月25日)、室町時代に発生した明応地震は、推定マグニチュード8.6の大規模な地震でした。この地震は南海トラフ沿いで起きた三連動地震とされ、東海、東南海、南海の3つの地域でほぼ同時に発生しました。津波による大きな被害も記録されており、特に東海道一帯では甚大な影響がありました。浜名湖が淡水湖から現在の汽水湖に変わったのも、この地震が原因とされています。
南海トラフを原因とする三連動地震
1498年9月20日(明応7年8月25日) 明応地震
室町時代(戦国時代)の8時00分頃、推定マグニチュード8.6の明応地震が発生しました。
複数の地震が相次いで発生したとされますが、被害の記録から、南海トラフを原因とする東海、東南海、南海の3つの地震がほぼ同時に起こる三連動地震とされています。
揺れの記録は会津から京都まで広範囲に及び、東海道一帯では地震の発生とともに大規模な津波が発生しました。現在は海とつながった汽水湖となっている浜名湖は、もともと淡水湖であったものが、この明応地震の津波によって湖と太平洋を隔てる陸地が決壊して現在のような姿となりました。
南海トラフ地震とは
駿河湾から遠州灘、熊野灘、紀伊半島の南側の海域及び土佐湾を経て日向灘沖までのフィリピン海プレート及びユーラシアプレートが接する海底の溝状の地形を形成する区域を「南海トラフ」といいます。
この南海トラフ沿いのプレート境界では、①海側のプレート(フィリピン海プレート)が陸側のプレート(ユーラシアプレート)の下に1年あたり数cmの速度で沈み込んでいます。②その際、プレートの境界が強く固着して、陸側のプレートが地下に引きずり込まれ、ひずみが蓄積されます。③陸側のプレートが引きずり込みに耐えられなくなり、限界に達して跳ね上がることで発生する地震が「南海トラフ地震」です。①→②→③の状態が繰り返されるため、南海トラフ地震は繰り返し発生します。
出典 気象庁|南海トラフ地震とは
南海トラフ巨大地震の被害と対策
内閣府防災情報のページでは、南海トラフ巨大地震の被害と対策に係る映像資料が紹介されています。
出典 内閣府防災情報のページ
南海トラフ地震臨時情報が発表されたら!
南海トラフ地震臨時情報が2分でわかりやすく!
出典 内閣府防災情報のページ
まとめにかえて
室町時代に発生した南海トラフ地震は東海、東南海、南海の3つの地域でほぼ同時に発生した三連動地震といわれており、津波による大きな被害も記録されています。
南海トラフ地震への心構えを持っておくことは、いざという時に命を守る行動をとる防災行動の第一歩です。
南海トラフ地震臨時情報が発表されたら何をすればいいの?
南海トラフ地震臨時情報(調査中)が発表された場合は、個々の状況に応じて避難等の防災対応を準備・開始し、今後の情報に注意してください。また、地震発生から最短2時間後に観測された異常な現象の調査結果が発表されます。政府や自治体からキーワード(巨大地震警戒、巨大地震注意または調査終了)に応じた防災対応が呼びかけられますので、それぞれの内容に応じた防災対応をとってください。
南海トラフ地震臨時情報(巨大地震警戒)が発表された場合は、日頃からの地震への備えの再確認に加え、地震が発生したらすぐに避難できる準備をする必要があります。地震発生後の避難では間に合わない可能性のある住民は1週間の事前避難を行う必要があります。
出典 内閣府防災情報のページ
南海トラフ巨大地震 46万人の事前避難どうする?
「南海トラフで大規模な地震が起きる可能性がふだんより高まっています」という臨時情報が出たら、あなたはどうしますか? あらかじめ避難しよう、と思うでしょうか。いつか訪れるかもしれない“その時”にどう行動するか、考えてみませんか。 2022年3月に放送されたニュースの内容です
出典 NHK|災害列島 命を守る情報サイト
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