2008年7月24日、岩手県沿岸北部を震源とするマグニチュード6.8の地震が発生し、広範囲にわたって強い揺れが感じられました。この地震により、多くの人々が避難を余儀なくされ、安否確認が困難な状況が生じました。特に、避難先が不明な場合や連絡手段が限られている場合には、家族や地域の人々の心配が一層深まります。災害時において事前に家族で安否確認の方法を決めておくことで、災害時の混乱を最小限に抑えより迅速な避難が可能となります。
広い範囲での揺れ
2008年(平成20年)7月24日 岩手県沿岸北部の地震
岩手県沿岸北部を震源とするマグニチュード6.8の地震が発生した。震源の深さが108kmと深く、青森県八戸市や岩手県野田村などで震度6弱を観測したほか、北海道から近畿地方にかけての広い範囲で揺れが感じられました。
行く先わからず安否確認に手間どる
平成20年(2008年)岩手・宮城内陸地震(平成20年6月)
避難するときはまわりに言づけて
~行く先わからず安否確認に手間どる~(栗原市 60代 男性)
山道で地震に遭って、そのままその地区の避難所に連れていってもらったものだから、私自身「行方不明者」のひとりになっていました。午後4時過ぎにNHKの取材を受け、それが6時の全国ニュースで流れて、「ああ、生きてる!」ということになったわけです。
そんなわけで、集落の皆さんに大変な心配をかけたうえに、区長としてその日絶対にやらなければいけなかった安否確認などもできなくて、「何の役にも立たなかったな」と、今もそういう気持ちでいます。
翌日の午前中になって、ようやく地元の避難所に移動することができ、さっそく皆さんの安否確認を始めました。ひとりずつ全員をチェックしていったのですが、子どもさんが来て連れていったとかいう人たちは、何も言わずに行くものですから、電話番号を調べたり、行き先を確認するのに、すごく時間がかかりました。
とにかく誰もが自分が逃げることしか考えていませんからね。「ドコドコへ行くよ」なんて言づける余裕はないわけです。やっぱり、前もって情報を出し合っておくことが必要だなと思いました。
出典 内閣府防災情報のページ|一日前プロジェクト
家族で安否確認方法を決めておく
災害で家族を心配して被災地に戻ると犠牲になることがあります。また、被災地の交通渋滞の原因にもなり被災地支援の妨げになる場合もあります。
事前に災害時の安否確認の方法を、家族で話し合っておくことが、いざという時に 素早い避難や被害の軽減に重要になります。
安否情報の確認方法を家族で決めておく
家族がそれぞれ別々の場所にいるときに、災害が発生したときには、お互いの安否を確認できるように、日頃から安否確認の方法や集合場所などを家族で話し合っておきましょう。
出典 政府広報オンライン
災害用伝言ダイヤル
大災害発生時に、被災地内の電話番号に限り利用可能なサービスとして、局番なしの「171」に電話をかけると、音声ガイダンスに従って安否などの伝言を音声で録音することができます。被災者の家族等が全国どこからでもその伝言を再生し安否を確認できたり、被災者に対する伝言を録音したりすることができるサービスです。一般加入電話や公衆電話、一部のIP電話から利用できます。
災害用伝言板
携帯電話のインターネットサービスを活用し、被災地域の方が自らの安否を文字情報によって登録することができるサービスです。
大災害発生時には、携帯電話各社のポータルサイトのトップメニューに「災害用伝言板」へのリンクが表示されます。登録された伝言は各社の携帯電話やパソコンなどで、電話番号をもとに検索することで閲覧することができます。
まとめにかえて
家族がそれぞれ別々の場所にいるときに、災害が発生したときには、お互いの安否を確認できないと家族が心配になります。
家族がそれぞれ別々の場所にいるときに、災害が発生した時にお互いの安否を確認できるよう、日頃から安否確認の方法や集合場所などを家族で話し合っておきくことが大事です。
いざ災害が発生した時に、迷わず避難できるようにしておくことは防災に取り組む上で大事なことです。
参照 総務省消防