地震の備え、家屋の耐震化を考えてみる・1月1日 能登半島地震

地震
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2024年1月1日、石川県能登半島で発生したマグニチュード7.6の大地震は、東日本大震災以来の大津波警報を伴い、多くの地域で震度7を記録しました。この地震では、家屋の倒壊やインフラの脆弱性が浮き彫りになり、特に耐震化が遅れていた地域で大きな被害が発生しました。この記事では、地震に対する備えとして、家屋の耐震化の重要性と私たちにできる対策について考えます。

マグニチュード7.6の地震が発生、東日本大震災以来の大津波警報

2024年(令和6年)1月1日 能登半島地震

出典 内閣府防災情報のページ 地震発生直後の震度分布図(気象庁資料)

石川県能登地方の深さ約15kmでマグニチュード7.6の地震が発生。この地震により、同県輪島市や志賀町で最大震度7を観測したほか、能登地方の広い範囲で震度6強や6弱の揺れを観測しました。
気象庁はこの地震に伴い、石川県能登に大津波警報、日本海側の広い範囲に津波警報と津波注意報を出しました。大津波警報が発表されたのは、2011年3月の東日本大震災以来となり、津波は、金沢観測点(港湾局)で80cmなど、北海道から九州にかけての日本海沿岸で観測されました。

出典 NHK島根

家屋の倒壊による被害の拡大

この地震では、家屋の耐震化率の問題や、インフラの脆弱性も浮き彫りになりました。石川県によると、地震による住宅の全半壊は2万4千棟超に上りました。
国土交通省によると、2018年の全国の住宅の耐震化率は約87%ですが、石川県輪島市の耐震化率は2019年時点で約45%と、全国には遠く及ばない状況で、建物の倒壊により亡くなった人の割合は高く、耐震化の遅れが被害拡大につながったことが指摘されています。


地震による家屋の倒壊は耐震化により被害を抑えることもできます。

わが家の耐震化

【能登半島地震】木造家屋の耐震化どこまで 私たちにできること

能登半島地震では多くの家屋が倒壊しましたが、全国どこでも起きる可能性があります。私達ができる対策とは?
石川県によりますと全壊や半壊など地震による建物の損壊は4万4000棟を超え、中でも古い木造家屋の被害が顕著だといいます。家屋の倒壊について詳しい一級建築士に話を聞きました。
出典 大阪NEWS【テレビ大阪ニュース】

大阪NEWS【テレビ大阪ニュース】

わが家の耐震性を知る

耐震性を知るには、住まいそのものを知っておく必要があります。まず、構造ですが、戸建ての木造住宅やマンションなどの鉄筋コンクリート造や鉄骨造などがあります。
鉄筋コンクリート造とは、コンクリートを鉄筋で補強したもので、RC造りとも呼ぱれ、主に柱と梁で構造体としているラーメン構造と壁を構造の主体としている壁式構造があります。
出典 総務省消防庁|防災・危機管理eカレッジ|わが家の耐震性チェック

総務省消防庁|防災・危機管理eカレッジ|わが家の耐震性チェック

「建てかえるより倒れない家にする」

平成19年能登半島地震(平成19年3月)

建てかえるより倒れない家にする

(穴水市 60代 女性)

余震のたびに危険度が増していって、このあたりで有名な築100何十年の旧家もつぶすことになりました。古いハリなどは一つひとつバラし、うるしを塗った黒塗りの柱なども再利用するそうです。けど、残念でもったいないなと思います。

家を建てかえるとしても半年以上かかるし、莫大な費用とその間の不自由な思いを考えれば、事前に平時から家が倒れないように補強した方がいいんじゃないかなとつくづく思いました。

出典 内閣府防災情報のページ|一日前プロジェクト


地震や津波の備えを心得ておくことは、いざという時に身を守るのに大事です。

地震・津波災害に備える

地震に対する心得

地震が発生したら

  • 地震発生直後は、わが身の安全確保を最優先します。
  • 激しい揺れは1~2分続きます。あわてて外に飛び出したりしてはいけません。落ち着いた行動をとりましょう。
  • 海岸にいるときに大きな揺れや長い時間ゆっくりした揺れを感じたときは、津波の恐れがありますので直ちに高台に避難しましょう。
  • 火災は被害を大きくします。火を使っている場合は極力火を消しましょう。但し、危険が伴いますので無理はしないようにしましょう。
  • 戸を開けて出口を確保しましょう。

出典 気象庁福岡管区気象台

津波に対する心得

  • 強い揺れを感じたとき又は弱い揺れでも長い時間ゆっくりした地震を感じたときは、直ちに海岸から離れ、安全な場所に避難しましょう。
  • 地震を感じなくても、津波警報が発表されたときは、直ちに海岸から離れ、安全な場所に避難しましょう。
  • 津波注意報でも、海岸、河川は危険なので水泳や釣りは行わないでください。
  • 正しい情報をラジオ、テレビ、防災無線などで入手しましょう。
  • 津波は繰り返し襲ってくるので、警報、注意報が解除されるまで海岸・河川に近づかないようにしましょう。

出典 気象庁福岡管区気象台

まとめにかえて

東日本大震災では津波の被害が注目されましたが、地震では家屋の倒壊に備える耐震化も大事です。
備えあれば憂いなしと言われます。正しい備えとは、災害リスクに合わせた準備をすることで、完璧でなくても、必要最低限​​の物資や避難経路の確認、情報収集手段の確保、家族の間連絡方法を整えること等が重要です。何の備えもしていないことは、大きなリスクだといえます。
事前防災ワーキンググループ提言:「天災は忘れる間もなくやってくる」「備えていたことしか、役には立たなかった。備えていただけでは、十分ではなかった。」出典 事前防災ワーキンググループ提言

津波で流されてしまうのに…耐震化急増 なぜ?

「高いお金をかけ耐震化しても、結局は流されてしまう…」
沿岸部で古い建物に住む多くの人が口にすることばです。今後30年以内に70%から80%の確率で起きるとされる南海トラフ巨大地震。関東から九州にかけての沿岸を大津波が襲い、住宅の多くは押し流されてしまいます。それにもかかわらず、30メートルを超える津波が予想されている町でいま、住宅の耐震化が急増しています。なぜなのでしょうか。
出典 NHK|災害列島 命を守る情報サイト

出典 NHK|災害列島 命を守る情報サイト

災害時の生活再建

自然災害が増えている中で、日頃からの備えとともに、被災した場合に受けられる様々な支援について、改めて知っておくことが重要です。
番組では、大規模な災害が起きた時、高齢者や障害者など配慮が必要なかたは、通常の避難所に加えて福祉避難所を利用できること、住まいの被害状況に応じて最大300万円の「被災者生活再建支援金」の支給を受けられること、また、地震、暴風等により屋根に被害を受けた場合には、雨漏りを防ぐためのブルーシートの支給や、一定の被害を受けたかたは住宅の応急修理が受けられること、さらに、住宅の再建に当たって、返済期間が最長35年で融資額は最大5,500万円の「災害復興住宅融資」を利用できることなど、住まいと生活の再建に向けた政府の支援についてご紹介します。
出典 政府広報オンライン

出典 政府広報オンライン
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