戦後最大の火山性地震
1968年(昭和43年)2月21日 えびの地震
宮崎・熊本・鹿児島の県境付近を震源とするマグニチュード6.1の地震が発生し、熊本県人吉市で震度5を観測しました。この地震の2時間ほど前にマグニチュード5.7の前震、翌日にもマグニチュード5.6の余震があり、これら一連の地震を総称して「えびの地震」と呼ばれています。
また、えびの地震は「霧島山周辺で発生する火山性地震」に分類されています。
参照 宮崎県|歴史資料に見る宮崎の災害・防災No.8
火山性地震とは
活断層やプレートが動くこと以外が発生要因となる地震もあります。そのひとつが「火山性地震」です。
「火山性地震」とは、火山の噴火、あるいは噴火していなくてもマグマの動きや熱水の活動等に関連して、火山体の中やその周辺で発生する地震です。
出典 地震本部ホームページ
火山性地震は、マグマの移動や熱水の活動などによって発生する地震であることから、余震や前震がなく、本震のみが単独で発生するといわれていましたが、えびの地震では前震や余震が観測されています。
地震から身を守るために
日本は、世界有数の地震大国で、これまで多くの地震や津波による災害を経験してきました。大きな被害をもたらす地震は特定の地域に限って発生しているわけではなく、全国各地で発生しています。
このような地震災害を防止・軽減するために緊急地震速報、地震情報、長周期地震動に関する観測情報等を理解し、迅速な避難(安全確保)及び日頃からの備えを行うことが重要です。
参照 気象庁ホームページより
大地震から命を守るために
熊本地震では、地方公共団体、住民の備蓄が足りず、物資が不足する事例がありました。大きな地震など大災害が起これば、道路の寸断や情報の途絶、電気・ガス・水道・通信などのライフラインや物資の供給が止まり、被災地外から孤立した状態が続く可能性があります。
出典 総務省消防庁|防災・危機管理eカレッジ|熊本地震
まとめにかえて
日本は地震も火山も多い国です。火山の噴火による地震があり、地震による津波や土壌の液状化、土砂災害、火災にも注意が必要になり様々な災害が同時に起こる場合があります。
国土面積に対して地震が発生しやすい我が国
世界中でマグニチュード6.0以上の大規模な地震が10回発生した場合、そのうち2回は日本で起きているというくらい国土面積に対して地震が発生しやすい我が国では、「ここは大地震が発生しない」と言い切れる場所はありません。どんな場所でも大地震が発生する可能性があることが、熊本地震での教訓となりました。
出典 総務省消防庁|防災・危機管理eカレッジ|熊本地震