1963年3月16日、新潟県糸魚川市の北陸本線能生駅付近で大規模な地滑りが発生しました。
地すべりの多い地域では、伝承が防災に考えられることがあります。 例えば「雨が降ったら早足で歩く」という言い伝えは、大雨の際の危険地域を暫定行動として活用できます。災害を防ぐためには、地形や土地の成り立ちを知ることが重要です。 さらに、土砂災害警戒区域の確認や気象情報のチェック、地滑り前兆現象を起こさないように命を守る予防となります。
地すべりで山腹崩壊
1963年(昭和38年)3月16日 新潟県糸魚川市・小泊地すべり
新潟県糸魚川市にある北陸本線能生駅(当時)の西約2kmのトンネル坑口付近で地すべりが発生し、山腹が長さ300m、幅170mにわたって崩壊しました。
北陸本線を走行中の貨物列車が転覆、普通列車が土砂に乗り上げて海岸まで押し出されるなどの被害がありました。

地すべりとは

地すべりは、斜面の一部がある程度もとの形を保ったまま、比較的ゆっくりと下方に向かって移動する現象です。
「地すべり」は斜面災害の一つで、斜面の一部が地下水や重力の影響によってある程度原形を保ったままゆっくりと下方に移動し、ある地点で急激に崩れる現象をいいます。

地すべりの映像
奈良県旧大塔村(現五條市)で2004年8月に発生した地すべりの映像です。斜面にはえている木々が勢いよく滑落する驚異的な様子が映し出されています。
映像提供 国土交通省近畿地方整備局(河川計画課)
出典 土砂災害防止広報センター
身を守るには

地すべりは斜面のある地形で発生します。そうした地域では過去に発生した際の伝承等で身を守る知恵が残されている場合があります。
災害から身を守る上で役立つ言い伝え
地すべり地で語り継がれる言い伝え(伝承・伝説)は過去の地すべり災害から得られた生活の知恵であり、災害から身を守る上で役立つ重要な情報です。
地すべりは、昔から同じ場所で繰り返し発生してきました。そして地すべり地に暮らす住民の皆さんはずっと地すべり災害と隣あわせで生活を営んできました。
近代的な対策工事が行われる以前の地すべり地では、住民自らの手による地すべり対策が全てであり、繰り返される地すべり災害から多くを学び、自らを守るために多くの知恵を言い伝え(伝承・伝説)として地元で共有してきました。言い伝えの内容は地すべりの発生時期、危険な場所・安全な場所、地すべりの前兆現象、地すべりを助長しないための工夫、など様々であり、地すべり災害から身を守るために活用できる重要な情報です。地元に語り継がれている言い伝えにもう一度目を向け、積極的に利用することが、地すべり災害の予防・軽減につながります。
例えば、「雨が降ったら早足であるけという場所がある」という言い伝えがあれば、大雨の際にその場所を避けるなど注意を払うことができます。

このような言い伝えは、自分たちが住んでいる地域でなくても、気候条件や地質条件が似ている地域のものは類似性もあり、地すべり災害の予防・軽減に参考になるものです。
出典 農林水産省|地すべり災害を予防・軽減するための活動の手引き|災害から身を守る上で役立つ言い伝え より抜粋
災害リスクがわかる地図が見られる
地形と自然災害には密接な関係があります。身の回りの土地の成り立ちと、その土地が本来持っている自然災害リスクを地図で確認できます。
出典 国土地理院|地理院地図の使い方
まとめにかえて
地すべり等から身を守るには、その場所の地形や歴史を知っておくことが大事です。地すべりではどのようなこと起こるのかを知っておくことも、防災に取り組む上で有益です。事前にどのようなことが起こるのかを心得ておくことは、いざという時に身を守る上で大事です。
土砂災害から命を守るには
土砂災害から身を守るためには、日頃から備えておくことが重要です。最低限知っておくべきことは以下の3つです。
住んでいる場所が、土砂災害警戒区域か確認すること。
土砂災害警戒区域は、国や自治体が土砂災害の危険性が高いと判断した区域で、ハザードマップや防災情報サイトで確認できます。
土砂災害の発生を予測するために、気象情報や警報・注意報をチェックすること。
特に大雨や台風などの際には、気象庁や自治体から発表される情報に注意し、避難勧告や避難指示が出たら速やかに安全な場所に避難すること。
土砂災害の前兆現象を見逃さないこと。
土砂災害は突然起こるように見えますが、事前に何らかの兆候が現れる場合があります。例えば、斜面から水が噴き出したり、地面にひび割れが生じたり、植物の根元がむき出しになったりする場合は要注意です。
参考 政府広報オンライン
