桜島は日本でも特に活発な火山の一つであり、過去にも大規模な噴火が発生しています。1946年3月9日に起きた「昭和噴火」では、昭和火口から流れ出た溶岩が周囲に甚大な被害をもたらしました。現在も桜島の噴火活動は続いており、私たちは火山のリスクを正しく理解し、備えることが重要です。本記事では、昭和噴火の概要とともに、噴火被害を最小限に抑えるための対策や噴火の予兆について紹介します。
継続している噴火活動
1946年(昭和21年)3月9日 桜島・昭和噴火

夜、桜島の噴火に伴い、標高800mにある昭和火口から溶岩が流出しました。桜島では現在も活発な噴火活動が継続しています。
流出した溶岩は二手に分かれ、4月5日に北東側の海岸へ、5月21日には南側の海岸へ達しました。この噴火で1人が死亡し、山林や農地に大きな被害をもたらしました。


噴火の被害を最小限にするためは、迅速な避難が必要です。
噴火の被害を最小限にするために
噴火の被害を最小限にするために出来ることは、噴火の予兆を捉えることや、噴火後の迅速な避難が必要です。また、以下のような対応も有効です。
- 登山中は、火口付近から避難する
- 火山灰が目や喉に入らないようにする
- 建物・岩陰へ避難する
- 車・バイク乗車中は、交通事故に気を付ける

さらに、国土交通省は、噴火によって発生した火山泥流等への対処や、降雨による土石流の発生に備えるため、様々な火山施設を設置して被害を最小限に食い止めるハード対策も行っています。
参考 国土交通省ホームページ


噴火後の迅速な避難をするためには、噴火の予兆を見逃さないことが大事です。
噴火の予兆
噴火の予兆は、以下のような現象が起こることで分かる場合があります。
- 地震や地鳴りが頻発する
- 火口から水蒸気やガスが噴出する
- 山体の隆起や地割れが発生する
- 地電流や地磁気、地中電気抵抗などの電磁気学的現象が変化する
しかし、これらの現象は必ずしも噴火を予測できるというわけではありません。噴火予知は非常に難しい問題です。日本では、気象庁が全ての活火山を対象とした噴火警報を発表しています。噴火警報には5段階のレベルがあり、レベル3以上になると登山禁止や避難勧告などが出されます。

噴火警報・予報について
気象庁は、噴火災害軽減のため、全国111の活火山を対象として、観測・監視・評価の結果に基づき噴火警報・予報を発表しています。
出典 気象庁ホームページ
噴火警報の発表を知るには
噴火警報は、気象庁ホームページのほか、テレビやラジオ、携帯端末などで知ることができます。

まとめにかえて
桜島の昭和噴火(1946年)は、大量の溶岩流出により甚大な被害をもたらしました。現在も噴火活動が続いており、災害への備えが重要です。被害を最小限に抑えるためには、予兆を把握し迅速に避難することが求められます。気象庁は噴火警報を発表しており、最新情報を確認することが大切です。