噴火と火山の冬
1991年6月7日 フィリピン・ピナトゥボ火山大噴火
フィリピン・ルソン島にあるピナトゥボ火山で大噴火が発生しました。
この6月7日の噴火以降、ピナトゥボ火山では大噴火が相次ぎ、12日の噴火では噴煙柱が高度25,000mまで上昇しました。
世界各地で異常気象が発生
一連の噴火活動で噴煙が成層圏に達し、数年にわたって上空に滞留し日射量が減少、世界各地で異常気象が発生しました。
1993年(平成5年)に発生した日本の記録的な冷夏はこの噴火が一因とされています。
火山の冬
噴火によって大量の火山灰が大気中に放出されると、太陽光線を反射して地球全体の気温を下げることがあります。この現象は「火山の冬」と呼ばれています。
参照 気象庁
噴火による被害
火山噴火では火砕流や土砂災害、地震等が関連すると思い浮かびます。さらに地球規模の気候にも影響が及ぶ場合もあります。
遠く離れた火山噴火であっても自分の生活や環境に無関係だとは限りません。
火山噴火ではどのような被害が起こるのか
災害の要因となる主な火山現象には、大きな噴石、火砕流、融雪型火山泥流、溶岩流、小さな噴石・火山灰、火山ガス等があります。
特に、大きな噴石、火砕流、融雪型火山泥流は、噴火に伴って発生し、避難までの時間的猶予がほとんどなく、生命に対する危険性が高いため、防災対策上重要度の高い火山現象として位置付けられており、噴火警報や避難計画を活用した事前の避難が必要です。
出典 首相官邸ホームページ 火山噴火ではどのような被害が起こるのか
まとめにかえて
陸域と海上を合わせた世界平均地上気温は、1880年から2012年の期間に0.85℃上昇しており、地球温暖化の対策が取り組まれていますが、1回の火山噴火で北半球の平均気温が0.5度ほど低下しました。
火山もそれまでは温泉や観光名所でありますが、突然の噴火で周囲に被害を及ぼす場合があります。今大丈夫であるからとただ安心しているのは油断しているだけかもしれません。
”安全、安心”では、安心の前には安全があるのはそういうことかもしれません。