1985年、南米コロンビアでネバドデルルイス火山が噴火し、火山の熱で山頂の雪氷が溶け泥流となり、山麓のアルメロ市街地を襲いました。この災害により、23,000人が死亡・行方不明となる大惨事が発生しました。この災害が示すのは、ハザードマップを活用した避難計画の重要性が教訓として挙げられます。本記事では、ハザードマップの概要や活用法、避難計画の必要性について詳しく解説し、防災に向けた準備を促します。
ハザードマップと避難計画
1985年(昭和60年)11月13日 ネバドデルルイス火山泥流災害
南米コロンビア・ネバドデルルイス火山が噴火し、噴火に伴い山頂付近の大量の雪氷が融け泥流となって山麓のアルメロの市街地を襲い、死者・行方不明者は23,000人にのぼりました。
ハザードマップに基づく避難計画の未策定、避難指示が発表されなかったなど行政の不手際が問題とされました。
融雪型火山泥流とは
火山活動によって火山を覆う雪や氷が融かされることで発生し、火山噴出物と水が混合して地表を流れる現象です。
流速は時速数十kmに達することがあり、谷筋や沢沿いを遠方まで流下することがあります。積雪期の噴火時等には融雪型火山泥流の発生を確認する前に避難することが必要です。
出典 気象庁
ハザードマップとは
「ハザードマップ」とは、一般的に「自然災害による被害の軽減や防災対策に使用する目的で、被災想定区域や避難場所・避難経路などの防災関係施設の位置などを表示した地図」とされています。防災マップ、被害予測図、被害想定図、アボイド(回避)マップ、リスクマップなどと呼ばれているものもあります。
出典 国土地理院|ハザードマップ
ハザードマップを見ておくことで災害リスクや被害想定を知ることができ、事前に災害からの身の守り方を心得ておくことができます。
ハザードマップの使い方
ハザードマップは”ハザードマップポータルサイト”から見ることできます。
参照 ハザードマップポータルサイト
重ねるハザードマップの使い方
重ねるハザードマップは、災害リスク情報や防災に役立つ情報を、全国どこでも重ねて閲覧できるWeb地図サイトです。
出典 ハザードマップポータルサイト|重ねるハザードマップ<操作方法>
住所・現在地から探す
①調べたい地点の住所を入力または「現在地から探す」ボタンをクリック
②想定される災害リスクが地図上に表示されます
地図から探す
①「地図を見る」をクリック
②見たい場所の住所を入力して検索
③想定される災害リスクが地図上に表示されます
災害の種類から選ぶ
①調べたい災害のアイコンをクリック
②選択した種類の災害リスクが地図上に表示されます
わがまちハザードマップの使い方
市町村が作成したハザードマップを見つけやすくまとめたリンク集です。
出典 ハザードマップポータルサイト|わがまちハザードマップ
災害種別から選ぶ
・都道府県・市区町村・ハザードマップの種類を選択
・各市町村のホームページから、ハザードマップが見られます
地図で選ぶ
・地図をクリック
・調べたい都道府県の地図をクリック、地方や都道府県を選択、現在地を表示
・見たいハザードマップを選択する
・各市町村のホームページから、ハザードマップが見られます
ハザードマップポータルサイトの使い方【動画】
ハザードマップポータルサイトの使い方を動画でみることができます。
参照 ハザードマップポータルサイト|使い方を動画でみる
身の回りの災害危険性の確認
自然災害リスクを表示させ、知りたい地点のリスク情報をまとめて調べましょう。
わがまちハザードマップ
各市町村が作成したハザードマップを見てみましょう。
まとめ
ハザードマップは、自然災害による被害の軽減や防災対策に使用する目的で、被災想定区域や避難場所・避難経路などの防災関係施設の位置などを表示した地図です。
ハザードマップは国土交通省のハザードマップポータルサイトから見ることができます。
ハザードマップを活用することは、防災・減災に取り組む上で有益です。