避難情報と避難行動、「逃げなきゃコール」を考えてみる・8月30日 台風10号

台風
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2016年8月30日、台風10号が岩手県大船渡市付近に上陸し、東北地方に大きな被害をもたらしました。この災害では、避難情報が必ずしも避難行動に結びついていないという課題が浮き彫りになり、その後、避難情報の名称変更が行われました。避難行動の重要性に加え、家族の安全を確保するために「逃げなきゃコール」の活用も知っておくことは防災に取り組む上で有益です。

避難行動に結びつかない避難情報

2016年(平成28年)8月30日 平成28年台風10号

岩手県大船渡市付近に台風10号が上陸、北日本を中心に大きな被害が出た。
台風10号は特異なコースを辿り、八丈島付近で発生した後に日本の南海上を南西に進み、大東島地方付近で反転するかのように北寄りに向きを変え日本の東海上を北上し、8月30日夕方に岩手県大船渡市付近に上陸した。東北地方太平洋側への台風上陸は史上初となった。

出典 総務省消防庁ホーム|防災・危機管理eカレッジ|平成28年台風第10号災害

避難情報が実際の避難行動に結びついていない

この台風災害では、避難情報が実際の避難行動に結びついていないことが課題となり、2016年12月26日に「避難準備情報」が「避難準備・高齢者等避難開始」に、「避難指示」が「避難指示(緊急)」に名称変更された。

【国土交通省北海道開発局】平成28年台風第10号による被災状況

避難は早くすることが大事ですが、その決断を自分だけでするのは難しい場合もあります。また大切な家族を守るために、離れた場所に暮らす家族などに的確なタイミングで避難を呼びかけることは避難の決断を促す上で有効です。

家族の命を守るために『逃げなきゃコール』を活用しよう!

「逃げなきゃコール」は、離れた場所に暮らす高齢者等の家族の防災情報を、家族がスマートフォンアプリ等によりプッシュ型で入手し、直接家族に電話をかけて避難を呼びかける取組です。
出典 国土交通省

災害から大切な家族を守るために、ぜひ知っていただきたいのが、「逃げなきゃコール」。ご紹介するアプリ・サービスを活用して、避難情報が出たらいち早く家族に連絡を。家族からの「逃げて!」は、避難行動を起こす大きなきっかけとなります。

出典 政府インターネットテレビ

「平成30年7月豪雨」について広島市が行ったアンケートでは、「避難しなかった」が73.7%となっています。

出典 政府インターネットテレビ

早めに避難したひとは助かっています

早めに避難したひとは助かっています。

早目の避難とは、身の危険を感じる前に避難することです。

難しい状況予想

ただ、あなたはこの光景を見て一時間後にどうなるか予想できるでしょうか。

1時間後、避難はできなくなっています。

大切なのは身の危険が迫っていることを的確に知ることです。
国土交通省のホームページでは、全国の雨の様子や河川・土砂災害に関する情報を一目で確認することができます。災害から身を守るために自ら情報を取得し早めの行動をとりましょう!

逃げなきゃコールで避難を呼びかける

さらに、自分だけでなく大切な家族を守るために、離れた場所に暮らす家族などに的確なタイミングで避難を呼びかけることです。

手順としては、アプリサービスからあなたと大切な人の住む地域を登録します。
もしもの時は登録した地域の災害・避難情報が通知されます。

避難情報がでていたら、いち早く連絡。

家族からの「逃げて!」は避難の大きなきっかけになります。

まとめにかえて

災害から身を守るためには避難する必要があり、早めに行動することが必要です。ただ情報があっても行動に結びつかない場合もあります。その情報を知らなかったり、自分ごととして考えていないこともあります。自分の命を守り大事な家族の命を守る手立てを心得ておくことも、防災に取り組む上で有益です。

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