オーストラリアの地質的に安定しているとされるニューカッスルで、1989年12月28日に観測史上最大となるマグニチュード5.6の地震が発生しました。この地震は、13人の命を奪い、160人以上が負傷するという被害をもたらしました。地震が少ないとされる地域でも、自然災害は突然襲ってくる可能性があります。この記事では、過去の事例やハザードマップを活用して、自分の住む地域がどのようなリスクを抱えているのかを知る重要性について考えていきます。
オーストラリアで発生した地震としては観測史上最大
1989年12月28日 豪ニューカッスル地震
オーストラリア南部ニューサウスウェールズ州ニューカッスル付近で、マグニチュード5.6の地震が発生し、死者13人、負傷者160人以上の被害を出しました。オーストラリアで発生した地震としては観測史上最大で、死者が確認された地震も初でした。
地質的に安定した地域で死者が確認された初の地震
この地域はオーストラリアプレートに覆われていますが、プレートの境界からは遠く、地質的には比較的安定した地域でした。「約200年間にわたってこの地域で行われていた、石炭の過剰な採掘が断層に刺激を与え、それが引き金となって地震が発生した可能性がある」という学説もあります。
今住んでいる場所で一度も震災を経験していなくても、そこが地震のない場所だとは限りません。自然災害の被害について事前に知っておくことは大事です。
住んでいる場所を調べる
地盤に注意 お住まいのエリアは大丈夫?【動画】
多くの被害をもたらした「能登半島地震」。その原因究明から見えてきたのは「軟弱な地盤」のリスクです。軟弱な地盤は、揺れを1.6倍以上増幅させる可能性があり、日本各地にあると言います。
ハザードマップで身の回りを調べる
「ハザードマップポータルサイト」は国土交通省で運営されており、身の回りでどんな災害が起こりうるのか調べることができます。
ハザードマップでは、自然災害による被害を予測し、その被害範囲を地図化されています。
わがまちハザードマップ
わがまちハザードマップは全国の地方公共団体のハザードマップを閲覧できるリンク集です。
災害リスクを知る
「全国ハザードマップ」災害リスクをパソコンやスマホで知る
全国の「洪水」「土砂災害」「内水氾濫」「津波」のリスクは?。
出典 NHK|災害列島 命を守る情報サイト
※全国ハザードマップで示しているリスクについて、可能な限りデータは収集しましたが、反映されていないところ、自治体が未整備のところもあります。地図で色が塗られていないから安全というわけではありません。全国ハザードマップと併せて地元自治体のハザードマップなどもご確認下さい。
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災害データをデータベース化とAI分析で明日に生かす
毎年、日本を襲う激甚化した災害。今、災害から身を守る切り札として注目されているのが過去の災害の記録やデータの活用です。大分県では1900件の災害を掘り起こし、データベース化。防災学習などを通して、過去の災害を学び、次への備えを促しています。さらに、災害データをAIが分析し、危険なエリアを特定。より早い避難行動につなげる最先端の取り組みが進んでいます。
出典 NHK防災
- 過去の災害をデータとして利用する
- 一般の人も参加して忘れられた災害を発掘
- 災害データアーカイブで防災意識を高める
- 住民オリジナルの防災マップ作り
- 災害の予測にAIを活用
- 迅速な避難判断に役立つ“AI村長”
まとめにかえて
それまでなかったことでも災害はやってくる場合があります。それは自分が経験しない過去に起こった為に知らなかった場合もあれば、その後の環境の変化で起こることもあります。
知っていれば被害に備えたり、防ぐことができることもあります。防災は先ず自分のいる場所の過去も現在も知っておくことが大事です。
知っておくことは大事なこと
阪神・淡路大震災(平成7年1月)
知っていれば良かった、地震のこと
(神戸市 20代 男性 学生)
うちは、大きな被害はなかったのですが、明るくなってからも、どきどきしていましたし、長田のほうから黒い煙が上がっているのを、私の家から見えたことが特に記憶に残っています。だから、今でも、ちょっとした地震に敏感に反応してしまうし、花火の音にもドキっとしたりもします。
当時は小学校1年生で、地震という言葉すらも聞いたことがなかったので、物理的に被害は受けていないけれど、やはり影響は大きかったなと思っています。
地震が起きると家が揺れたりするとかということぐらい、最低限知っていれば、「ああ、地震だ」と思えたら、もしかしたらあの時、そこまでびっくりすることもなかったかもしれない。僕自身が心のケアとかを勉強してきたからかもしれませんが、地震を知っていれば、もしかしたらその後の心理的な負担とかは軽減されたのではないかなと思ったりします。
出典 内閣府防災情報のページ|一日前プロジェクト