この記事では、2018年11月8日に米カリフォルニア州で発生した大規模な山火事を例に、火災時の避難について考察します。避難者が火や煙に巻かれた要因や避難誘導や煙の危険性とその対策について考察しています。さらに、火災から身を守るための適切な行動や避難方法、日常的に確認しておくべき防火対策についても紹介し、突然の火災に備える重要性を強調しています。
避難中に火や煙に巻かれる
2018年(平成30年)11月8日 米カリフォルニア州山火事
アメリカ・カリフォルニア州で大規模な山火事が相次いで発生し、この州北部で発生した山火事で人口20,000人余りのパラダイスの市街地がほぼ焼失しました。
市街地から脱出することのできる道路が少なく、その道路に車で避難しようとした避難者が殺到し渋滞が発生したことで、避難中に火や煙に巻かれてた人も多く、避難誘導に課題があったといわれています。
火災が起こると避難する人たちが殺到することで円滑な避難が出来ず、火や煙に巻かれる場合があります。いざという時に慌てずに行動できるよう心構えを持っておくことが大事です。
火災から身を守る
火災では煙が死亡要因の多くを占めています。冷静な避難行動が必要です。
- 日頃から火災が発生した場合に備えて避難ルートを確認しておきましょう。
- 火災報知設備の警報を聞いたときは、状況を確認するとともに、速やかな行動を心がけましょう。
- 煙が部屋や廊下に充満してきた場合は、ハンカチやタオルなどで口・鼻をしっかり覆い、煙を吸わないよう姿勢を低くして避難しましょう。
出典 消防庁|防災マニュアル
火災からの避難
天井に火が燃え移ったら、消火器での消火は困難です。すみやかに避難してください。服装や持ち物にこだわらず、できるだけ早く避難しましょう。
火災でこわいのは煙による窒息死などです。煙は一酸化炭素などの有害ガスを含んでいます。服などに火が燃え移って焼死するよりも、煙を吸い込んで意識がなくなって死亡することが大変多くなっています。
熱せられた煙はあっという間に部屋中に充満します。煙の中を逃げるときは、できるだけ姿勢を低くします。ぬれタオルやハンカチで口をふさいで、煙を吸い込まないようにします。避難するときは、空気を遮断して炎の勢いを押さえるため、特にマンションなどでは出入り口のドアを閉めましょう。
デパート、旅館、ホテルなどで火災にあったら、避難階段を使用して避難しましょう。エレベーターは危険です。非常口や避難経路を確認する習慣をつけましょう。火災が起きたときは、非常放送や係員の指示を聞いて落ち着いて行動しましょう。
出典 総務省消防庁|防災・危機管理eカレッジ|避難 7.火災からの避難
火災から逃げ遅れないための行動 避難はどうする
突然の火災、どうしたら…。私たちが日々生活している住居をはじめ、地下街・地下鉄の駅といった地下空間、そして高層ビルにおける火災の特徴や防火対策を知り、避難はどうするのか、身を守るために何ができるかを考えてみましょう。
出典 NHK|災害列島 命を守る情報サイト
まとめにかえて
火災では煙が死亡要因の多くを占めています。身を守るために避難ルートの確認やデパートやホテルなどでは非常口の場所を心がけておくことが必要です。
避難する際は煙を吸わないように姿勢を低くし、ハンカチやタオルで口と鼻を覆います。また、避難経路の確認を習慣づけ、避難する際はエレベーターは使用せず避難階段を使います。出火時速やかに避難できるように日頃から心構えを持っておくことが、身を守る行動をとる上で重要です。